便利なネットを利用する上で、ユーザーの方々に知っておいてほしい事が有ります。
ネットを利用する上で自分は色んなトラブルと無縁で安全に利用できていると考えている方も多い事と思いますが、果たして、本当にそうなのか、自分の安全を守るためにも、しばし、お付き合い頂ければと思います。
インターネット利用についてのアンケート結果から見える危機
少し前、某調査機関がインターネットユーザーに対しアンケートを実施しました。
この際のアンケートの対象は未就学児~大学生までの子どもを持つ保護者でした。
アンケートの概要は以下の通りです。
調査項目:子供のインターネット利用実態
回答者数:27,000人弱
調査方法:インターネット上で調査
まず、子どもにスマホや、その他のネットに接続できる端末を使わせていますか?というアンケートに対し保護者の方たちの回答は次の通りでした。
- 与えてないと回答した保護者の割合→33%
- 一般のゲーム機を与えていると回答した保護者の割合→28%
- ゲーム専用のスマホを与えていると回答した保護者の割合→25%
- 家族と共有しているタブレットで遊ばせていると回答した保護者の割合→21%
- 専用のタブレットを持たせていると回答した保護者の割合→8%
- 家族と共有のスマホを使わせていると回答した保護者の割合→8%
- 共有のパソコンを使わせていると回答した保護者の割合→6%
- それ専用のパソコンを与えていると回答した保護者の割合→2%
- その他→2%
また、子供にゲームをさせるために子供専用のスマホ・若しくはゲーム機を与えているか、また子供の年齢がどれ位の頃から与えているかアンケートを行った結果が以下の通りです。
上記の、アンケート結果から見える事としては子供にスマホ等インターネットに接続可能な端末を与えている保護者の中で特に多かったのはゲーム機という事になりますね。
次いで専用のスマホという事が判りますね。
ただ、ここで念頭に置いておいて頂きたい点が有ります。
小中学生の子供にスマホは早いと判断を否定する気は有りませんが、ゲーム機なら心配無用で使わせることが出来る!という判断は少々危険ですね。
昨今のゲーム機はネット接続も出来ますしスマホでなくてもスマホと同等レベルのコミュニケ―ション機能が搭載されているものも少なくありません。
したがってネットに接続可能な機器を買い与えているという認識をしっかり持ったうえで子供に正しい使い方や、ある程度ルールを決めた上で使わせるようにするなど、充分に気を付けて頂きたいと思います。
尚、子供にネットを使わせるうえで不安と感じる保護者の割合は9割近くに達していました。
けれど時代の流れを考えた時、心配だから使わせない!という選択肢が必ずしも正しいとは言えませんね。
子供にも安全に快適にネットを利用させるために保護者がしっかりリテラシーを教える事が重要ですね。
また必要に応じ、子どもの端末に制限を掛ける事も可能ですので先手を打って、ある程度の危険を回避する事も可能です。
けれど実際、保護者が子どもにネット利用時の注意点について話している・話す機会は有ると回答したのは6割ほどに留まっています。
- ネット利用時の注意点について頻繁に話していると回答した保護者は全体の23%
- 時々話して聞かせていると回答したのは37%
- 滅多に、その事について話さないが過去に話したことがあると回答したのは18%
- そういった話を一切したことが無い・教えたことが無いと回答した保護者は22%
親子のコミュニケーションにネット利用時の注意点の話など積極的に取り入れて保護者も子供も安心して快適にネットを利用できるように心がけましょう。
また、自分の子はインターネットの危険性を充分に理解していると思いますかという質問に対しては結果は次の通りになりました。
しっかり理解しているという回答率→10%
この結果から見える事は、自分の子はネットの危険性を充分に理解できないまま、隣り合わせている危険に充分に気づけないままでネットを使っているという認識でいる保護者が多い事が判ります。
便利なツールを子供に与えて与えっぱなしでは、やはり良くありませんね。
では、子供にインターネットを使わせる上で保護者が気を付けている事・遭遇した、しそうになったトラブルには、どんな事があるのか見ていきましょう。
子どもにインターネットを利用させる最、注意する事
- SNSの利用までは禁止してないが自分の写真・個人情報・友だちの情報等絶対に載せない
- 知らない人とは絶対に繋がらないように指導を徹底している
- SNS利用時は保護者の居る所でやるように約束を設けている
- ある程度利用できる時間を決めて長時間利用しないように決めている
気を付けていたけど遭遇した・しそうになったトラブル
- 子どもがゲームをしたがるので親が見てる前で無料で遊べるゲームアプリを入れさせたが実は課金も可能のアプリだったようで親に内緒で3万以上課金していた
- 頼んだ覚えのない荷物が自分の名前で届いて、とりあえず受け取ったが開けてみると子供が欲しがってるおもちゃだった、子どもたちが、そのおもちゃを検索・閲覧していて操作を誤り購入してしまっていた。
- スマホ操作にまだ慣れてなくて、いじり倒して覚えていく過程で危うく課金しそうになっていた
昨今は本当に便利に気軽に色んな人と繋がれるようなサービスが増えた分、犯罪・トラブルに巻き込まれるリスクも増えています。
便利なインターネットの利用を始める年齢も年々低下していっていますね。
つまり、幼い子供でもトラブルに巻き込まれるリスクが高くなっています。
子ども達のインターネットスキルは大人が思うより実はずっと向上していると考えるべきかもしれません。
インターネットの機能をメインに伴うスマホ・パソコンは子供には余り使わせたくないけどゲーム機ぐらいなら問題無いだろうと思ってしまうかもしれませんがゲーム機のチャット機能は高度なものが増えています。
安全に遊ばせるためにと保護者がゲーム機に年齢制限を掛けても、その制限を回避する方法を知っている子どももいて、その方法が子どもたちの間で共有されているケースも少なくありません。
また、制限を設けたら設けっぱなしは危険です。
一歩街中に出てしまえばインターネットを制限されることなく利用できる環境が整っています。
制限さえかけておけば子どもを守れる!と安心してしまうかもしれませんが「制限を掛ける」だけで子供の安全を守れません。
根本的にインターネットのモラル・リテラシーの理解を深める教育が必要になってきています。
何故保護者は制限を掛けようとしているのか、便利なインターネットを利用する上で子どもは(大人も)どんな事に気を付けるべきなのか守るべきルール・モラルはしっかり守って便利に使いこなすための教育が急務となっています。
インターネットの利用に際して実は身近に沢山ある危険性について家庭内で話してみて欲しいと思います。
ネットで誹謗中傷に関して行ったアンケート結果
これは、自分が別段ネットで誹謗中傷に関わった事が無い!という方にも把握しておいてほしい調査結果になっています。
なので是非、以降も引き続きお付き合い頂ければと思います。
某調査機関に於いてネット上で誹謗中傷を目の当たりにした経験があるという方に「批判」と「誹謗中傷」の違いを正確に理解しているかアンケートが行われました。
対象者数は男女1250人以上
行われたアンケートと、その結果は下記の通りです。
SNS/ネット掲示板にて他人の良くない点を指摘したり悪口・文句を書き込んだ経験があるか。
あると回答した人→14.5%
ないと回答した人→85.5%
次にLINE・Facebook、Twitter・mixiなどのユーザーに対し他人の人格・性格を否定する内容、容姿に対し誹謗中傷と取られる何かしらの事項が書き込まれているのを目撃した経験が有るかアンケートを行った結果、実に70%以上の方が「見た事が有る」と回答しました。
このパーセンテージから見ても判ると思いますが、深刻ですよね。
その70%を更に分析していった結果が以下の通りです。
芸能人や政治家に対する誹謗中傷→約30%
個人に対する誹謗中傷を見かけた→20%強
画像までアップされた上での誹謗中傷を目にした→6%
個人情報の漏洩と思われる書き込みとセットで誹謗中傷されているケースを目撃した→7%
ターゲットの友人に対する誹謗中傷を目にした→8%
芸能人じゃなくても政治家でなくても個人を特定され誹謗中傷される被害に遭った方の割合は約40%に上りました。
そういった不快になるような書き込みを目にすることなく楽しくSNSを利用できている方も勿論居ますが、そういった事案に不幸にも巻き込まれた人は悪質な誹謗中傷と取れる書き込みを見つけた場合は必要に応じ最寄りの警察・サイバー犯罪相談窓口、或いは弁護士などに相談する事を推奨します。
SNS上のトラブルは放置すれば解決するようなものでは有りません。
もちろん自力でどうにかできる問題でもありません。
然るべき色んな機関の力を借りて解決を目指しましょう。
SNS上のトラブル事例、どういったキッカケで起こる?
SNS上で起こりうるトラブルのキッカケは一概には言えませんが、まずはトラブルに巻き込まれない為に意識して頂きたい点について見ていきましょう。
重要なのは、やはり軽はずみな、配慮を欠いた投稿をしないという事になりますね。
自分の手を離れた投稿は色んな不特定多数の人の目に留まり共感を得たり、反発を受けたり、時に炎上の火種になる事さえあります。
基本、素性を隠したまま自由に投稿できるSNSですが、最低限のモラル・配慮を欠くと自身の価値を落とす上に炎上につながる可能性が有ります。
また、その投稿内容が特定の個人を過剰に攻撃するような内容だった場合、相手がその気になればあなたの素性は必ず特定されます。
炎上に至ると過去の発言をも根掘り葉掘り探られ、それまで何となくスルーされてきた書き込みまで見つけ出されて集中砲火に遭う可能性も有ります。
収集が付かなくなり誠心誠意で反省と謝罪を載せても、そこまでの事態になると心情的にユーザーたちは叩く方が楽しくなっているので沈静化が難しくなります。
一緒に叩いていく事で奇妙な結束感が生まれ炎上は悪化の一途を辿ってしまいます。
また、深く考えずに行った投稿がキッカケで個人情報が漏洩したりすることもあります。
SNSを利用する際は炎上に気を付けるだけでなく個人情報の漏洩にも充分に気を付けましょう。
配慮すべき点を意識して有意義にSNSを使うには
一言で配慮しようと言われても、どんな点に配慮したら良いか漠然としていますよね。
SNSで自分の考えを発信する際は特定の層への配慮を蔑ろにしないことが重要です。
簡単に例えるなら「男性なら○○するのが当たり前」「女性なら〇〇して当然」といった言動は悪気はなくても批判につながりやすいですね。
アンケートから見える誹謗中傷の回避の糸口
個人的な感想も混じってしまいますが、感じるのは投稿ボタンを押してしまう前の最終確認が大事なように思えます。
炎上につながる要素・誹謗中傷と取られても仕方ないような言動が入ってないか今一度確認してから投稿ボタンを押すのが重要ですね。
では具体的にどんなポイントに重点を置くのが良いのでしょう。
特に意識して確認して頂きたいのが次の8点ですね。
- 差別的な発言・要素が無いか
- 不謹慎な部分は無いか
- 情報漏洩とも取れるような発信になってないか
- 攻撃性は無いと言えるか
- 悪質な行動ではないか
- 事実と異なる投稿をしていないか
- 類似した投稿が無いか
- 返信・引用は本当に適切か
差別的要素・発言とは掘り下げて解説していくと、例えば人種・出身地・性別、生を受けた時から決められている要素・容姿の部分についての配慮を欠いた言及が無いか。
読む人によっては或いは不快に感じさせてしまう可能性が有るかもしれないと判断した時は「投稿しない」選択も必要ですね。
不謹慎か否かの境界線としては芸能ネタだったり時事問題に安易に言及すると相応に注意した上で投稿しないと不謹慎と取られてしまう内容になりかねません。
特に誰かの死や犯罪を扱うような軽率な投稿は控えましょう。
普通に投稿している中で情報なんて意識して漏らさないと、そうならないだろう!と思うかもしれませんが気づかない所で閲覧者に思いがけず情報を「提供」しているケースも少なくないので細心の注意を払いましょう。
投稿内容の攻撃性についてですが、自分にそれほど悪意が無くても、ちょっとしたユーモア・皮肉のつもりでも「批判」と取られる可能性が有る投稿は控えましょう。
もちろん、オブラートに包まずズケズケと攻撃的な投稿をするのは、もっての外ですね。
5つ目に挙げた悪質な行動か否かについてですが、これは、皆さんも記憶に新しい、いわゆる「バイトテロ」が、それですね。
バイトテロは悪質な行動としか言いようが有りませんね。
当事者たちは仕事中の、ちょっとした悪ふざけ・悪戯といった感覚なのかもしれませんが、その動画をSNSに投稿してしまうのは「無邪気」の一言で済ませられないですね。
バイトテロの結末は皆さんも把握している事と思いますが大事になってます。
過剰なノリで取り返しのつかない事をしないようにしっかり自制心をもって行動しましょう。
では次に、ここで言う事実と異なる投稿とは、具体的にどんなケースが相当するのか見ていきましょう。
例えば、しきたりや、昔の古い法律に基づいた意見の投稿は控えて正解です。
また、知識が浅い事は検索画面で最初に見つけた(確認した)内容が全てになってしまうかと思いますが、そこで得られた情報が必ずしも正確と言い切れません。
よく調べもせず鵜呑みにして不正確な誤った情報を拡散してしまう事が無いように気を付けましょう。
次に7番目に挙げた「類似した投稿」についてですが、事前の確認を怠ると、時に「パクリ」と取られてしまうケースがあるので充分に気を付けましょう。
明らかな意図が無くても人間は、どこかで見て記憶に残ってる投稿を無意識になぞってしまう事が有ります。
自分の言葉と感覚を大事にしましょう。
そして、ここまで注意深く配慮した投稿が出来ても返信・引用の部分に関してもまだ気を抜けません。
SNS上で他のユーザーと楽しく交流できて何気ないやり取りの際の返信・引用についても当事者たち以外のユーザーたちの目にも晒されているという事を充分に意識しておきましょう。
新型コロナウイルスに関連した誹謗中傷の意識調査
今、世界中で問題になっている新型コロナウイルスですがお盆・年末年始・まとまった大型連休に帰省する事を諦めた!という方も多かったのではないでしょうか。
諦める理由としては勿論、家族にうつさない為・帰省の際、長距離移動の際に生じる「感染」リスクにある事と思います。
けれど、諦める理由はこれだけではありませんね。
やはり帰省の事実がどこからか漏れ、自分や家族など巻き込みたくない人たちまで世間の誹謗中傷の対象になってしまうのを避ける為というのも大きいのではないでしょうか。
事実、感染が拡大してる都内から地方に帰省した人が近所から嫌がらせをされるケースも有りましたね。
中傷するビラを玄関に貼られたり企業から感染者が出れば企業に対しても嫌がらせやクレームの電話が入ったりとコロナに付随した誹謗中傷が問題になってますね。
細心の注意を払い、感染しない・させない為の対策を徹底した上で帰省しても誹謗中傷の被害に遭っている事が明らかになりました。
そんな被害に遭われた方の割合が実に帰省を決めた人のうち5人に1人に上る事が判り、これもまた悲しい事ですね。
では、攻撃の的にされてしまった方たちが取った対策についても見ていきましょう。
誹謗中傷を受けた時の解決の糸口はどこ?事例から見る対策
帰省したことで誹謗中傷されてしまった方たちは主に次のような対策を取ったようですね。
これらの対策を行った方のパーセンテージも見ていきましょう。
- 家族・友人に相談する→約53%
- 警察に相談する→約28%
- 新型コロナウイルスに関連した窓口に相談する→約20%
- 思い切って引っ越した→約14%
- 勤め先・籍を置く大学に相談→約10%
- 友人宅に避難させてもらう→約10%
4番の引っ越しはなかなか簡単な選択ではないかもしれませんが状況に応じて対策を取り自分と自分の家族を守りましょう。
やはり一人で悩むのではなく、一人で誰かを守ろうとするのではなく悩みや困った事は信頼できる人・機関と共有するのがベストですね。
そしてコロナに対し正しく恐れを抱き、出来る範囲で感染予防を行うのがベストですね。
コロナ感染者・医療従事者に偏見の目を向けるのは正しい事でも褒められたことでもありません。
コロナは長く共存する事になるかもしれないウイルスです。
誹謗中傷しても何も解決しません。
もしもコロナに感染した・身近で感染者が出たといった理由で自身や自身が籍を置く企業等が誹謗中傷・プライバシー侵害などの被害を受けているなら然るべき機関の力を借りましょう。