ネット利用時のトラブルとしてSNS利用に際してのトラブル等様々あり、度々メディアなどでも取り上げられているかと思いますが、決して蔑(ないがし)ろに出来ないのが切っても切れない問題が「課金トラブル」ではないでしょうか。
大人も子供も、ちょっとした事で課金トラブルに巻き込まれる可能性が有り、同時に気を付ける事で確実に回避する事も可能です。
今回は一緒にネット利用時の課金トラブルと、その根本的解決策について見ていきましょう。
オンラインゲームに付随するトラブルが急増?
オンラインゲームに付随したトラブルに巻き込まれる事案の背景には何が有るのでしょう。
オンラインゲームを利用していてトラブルに巻き込まれる、その根本的原因は必ずしも子供だけに有るかと言えば、そういうわけではありません。
ゲームを子供に許可した大人も実情をよく把握しきれてない所に要因がある事も有ります。
例えば「無料」を謳ってるゲームなら保護者もそれほど心配せず、子供にプレイさせるのではないでしょうか。
にもかかわらず、ある日とんでもない高額請求を受けて慌てた!という事例も決して少なくありません。
ここで気を付けたいのは登録やプレイは基本的に「無料」で可能であっても課金しないと先に進めない設定になっている事が珍しくないという点です。
また、自分が「課金」してしまってる事に直ぐに気づけない流れで課金してしまってるケースも有るのが現状です。
こういったトラブルを事前に回避する為に以下の対策を講じてほしいと思います。
- 主にプレイする利用者(子ども)の情報を正しく登録する(保護者の情報で登録しない)
- パスワードを含む登録情報・個人情報は厳重に管理してゲームを介し親しくなった人にでも絶対に教えない事を約束させる
- 無料を謳っているゲームであっても安心せず有料との境界線を見極めて、どうしても有料のサービスを利用したいと言う時は子供に自由にさせず保護者が監督する
- 不審に思う部分があったら後回しにせず早めに適切な機関に相談する
こういった事態に陥る前に課金の部分を含め顔も知らない相手と過度に親しくならない・絶対に会おうとしない・個人情報を教えない等、親子で絶対に守るべきルールを話し合い、お互いに納得した上で楽しみましょう。
また、可能なら「ペアレンタルコントロール」を適宜利用するのも良いですね。
これは事前に利用可能な機能に制限を掛けてくれるものになります。
この機能が子どもが好んで使う全てのゲーム端末・OSに備わっているとは言いませんが、こういった機能が備わってる端末は多くありますので、子どもに与えようとしている端末に備わっているようなら上手にお利用していただいてトラブルを未然に防いでいただければと思います。
子どもがメインで利用する端末は、事前に、この設定を施しておくと安心です。
子どもを取り巻くオンラインゲームトラブルの事例に着目してみよう
昨今、コロナ禍という事も助けてか、子ども達に於いてもオンラインゲームに興じる時間が増加しているのが現状です。
ネットゲームは数多くありますが多くの子ども達が好んでプレイしているのがバトルロイヤル系ゲームです。
このバトルロイヤル系ですが、いろんな問題が起きやすくなっています。
さっそく、どんな問題が起きやすく、何故その問題は起きてしまうのか、どうしたら問題は回避できるのか迫っていきたいと思います。
まず、そもそもバトルロイヤル系って何?って素朴な疑問から解説していきます。
平たく言うとサバイバルゲームの醍醐味?「生存」「採取要素」「探索」「生き残った一人」を融合させたゲームを指します。
このバトルロイヤルゲームはオンラインゲームで一度に同時にたくさんのプレイヤーが参加する形になりますが始めたばかりの、いわゆる「初期」は、どのプレイヤーも等しく、言い方は良くないかもしれませんが「しょぼい」装備しか身に着けていません。
こういった状況から始まった時、プレイヤーは、やはり自然と頂点を目指し熱くなってしまいますよね。
決して熱くなる・熱中する事を否定しているわけではありませんが。
そういった状況になる中で気づけば周囲に対し攻撃的になっていたり高額課金に誘導されたり友達同士楽しくプレイしていたはずなのに気づけば仲間外れなどのイジメの芽が出てしまったりといったケースが後を絶ちません。
バトルロイヤル系のゲームではボイスチャット機能(友達と会話しながらプレイできる機能)が使えるものが多くあるのが特徴になるのですが、是非学校で禁止して欲しいと保護者からの声が多数上がるほど様々なトラブルが多発しています。
この頻発するトラブルの原因はどこに潜んでいるのでしょう。
トラブル回避の為に、どんな事を意識していけば良いのか事例と併せて見ていきましょう。
純粋に頂点を目指す気持ちが仲間外れやイジメの火種に?
誰もが楽しく協力しながらプレイできていれば当然ですがイジメや仲間外れなんて問題は起きませんね。
けれど頂点を目指す余り、些細な事から「足を引っ張られた」と感じてしまい、仲間との関係が悪化して、別の仲間と共に特定のプレイヤー(友達)を攻撃・無視してしまうといった事例も珍しくないですね。
事実、ある保護者は自分の子供が友達を蔑(ないがし)ろにするような発言を堂々としていて思わずショックを受けたり、逆に自分が仲間外れの対象になって落ち込んでいる姿を目の当たりにして心配になったりで、問題が多いゲームと感じ、二度とやらせたくないと感じたそうです。
そして、こういった所から起こった小さな軋轢がそのまま、学校生活での仲間外れだったりイジメに繋がっていく例も珍しくありません。
バトルロイヤルは、周囲を蹴落として最後の一人にのし上がるわけですので、プレイヤーが気づいたら攻撃的になっていたり、友達同士で仲良く始めたゲームであっても知らず知らずのうちに関係が悪化してしまったりするリスクもある物であるという事を認識しておく必要があります。
プレイヤー(子ども)をイジメや課金トラブルから守る手段を探っていこう
決して頭ごなしに遊ばせることを反対しているわけではありません。
ただ、バトルロイヤル系のゲームでは、いわゆる15禁の物も数多く存在します。
年齢制限が掛かるようなゲームを進めていく中で暴言・仲間外れ等の問題が自分だったり自分の身近で起こる可能性が有る事、実際にそういう事が自分の身に降りかかった時に周囲に感化されずに究極なことを言えばプレイをあっさり止める事も出来るのか。
よく考えが上でプレイさせる必要があるのではないでしょうか。
また、一緒にプレイする友だちの目を気にするあまり高額課金してしまうケースも少なくありません。
保護者に黙ってコッソリ高額課金しているケースも後を絶ちません。
だからこそ、課金によって有利にプレイを進められる類のゲームで遊ばせる際には、しっかり約束事を立て、決して黙って課金する事が無いように、課金できる金額というのも事前に決めて万が一にも子どもが約束を守らなかった時のペナルティなども事前に決めておくことが重要です。
併せてオンラインゲームは出会いの場、重大な犯罪に巻き込まれる可能性も視野に入れた指導が重要になります。
子どもが純粋にゲームを愉しめるように、万が一にも重大な犯罪に巻き込まれない為にも個人情報漏洩が無いように、個人情報を保護する事の重要性を教える必要があります。
個人情報を安易に教えないという注意点なんて一見、当然で簡単な事のように思えますがボイスチャットで意気投合する事で気を許してしまう瞬間は訪れやすくなり、その瞬間こそが綻(ほころ)びになります。
その綻びが命取りになるケースは珍しくない事を子供にしっかり認識させる必要があります。
運よく命を奪われないまでも性被害に遭わない保証もどこにもありません。
こういった危険を回避する手段として、もう一つ方法が有りますね。
それはプレイを始めるにあたり知らない人と絶対にプレイしない事を約束させ、守らせる事です。
リアルの世界で実際に付き合いがある人とのみプレイを愉しんでいる分にはゲームを通して誘拐や性犯罪に巻き込まれる心配は無くなります。
ボイスチャット機能が付いているゲームは、こういったリスクなど念頭におきたいですね。
では、どんなゲームなら子どもに安心して遊ばせることが出来るのでしょう。
保護者の方も何度か目にした事が有るかと思いますが「CERO」の年齢区分も判断基準の一つにして良いのではないでしょうか。
Aの表示がされてるものについては年齢区分の対象となる際どい表現・内容を一切含まず安心して遊んでいただけるものになっています。
Bの表示がされているゲームについては原則、12歳以上を対象とする必要がある表現を含むものとされています。
C表示の場合は15以上を対象とする様々な表現が含まれますので15歳未満の方がプレイする事は原則避けた方が良いですね。
Dで表示されてる17歳以上を対象とするゲームや「Z」で表示されている18歳以上のみプレイ・購入可能なソフトも存在していますので買い与える際は充分に、こういった表示についても気を付けましょう。
オンラインゲームに於ける高額課金トラブル地獄は大人も例外ではない
オンラインゲームは多くの人が楽しんでいて高い人気を誇っていますね。
ここ数年、特に盛り上がりを見せているソーシャルゲームは好んでプレイされていますが、課金地獄に堕ちていく人が少なくありません。
というのも誰でも気軽に出来そうな「ガチャ」がシンプル且つ最強の集金システムで構築されているからです。
1回ガチャを回すのに500円を有するシステムになっていて、有料にて、くじを引くとアイテムなりキャラなりが入手できるスタイルですが、当然ランダムに決定されるものですので、お目当てのアイテム・キャラを引ける確率は低いと言えます。
課金地獄に陥らない為にも、お目当てを引き当てるために延々とくじを引きまくって破綻していくユーザーも居ることを知っておくべきではないでしょうか。
ソーシャルゲームは、何かにつけてイベントが盛んに開催されます。
プレイしながら、ヒシヒシと感じるかもしれませんが、この「イベント」こそが運営側の思惑になります。
イベントに乗じて、そそられるキャラクターなりアイテムなりを用意、宣伝しながらユーザーの課金を促してきます。
もちろん、運営者側がこういった戦略で来たとしても自分は決して課金はしない!と心に決めて、その中で楽しめる方も大勢いるとは思いますが、運営者側の思惑に嵌ってしまって一度課金してしまうと、ズルズルと課金を続けてしまう状況になるのが課金地獄ですね。
そういった思惑を頭から否定する意図は有りませんが有名アニメの大人気キャラと度々コラボしたりとユーザーに課金させるキッカケをあちこちに散りばめられています。
課金は一度だけ、金額は〇〇円迄!と決めても課金地獄に陥る人は後を絶ちません。
もしも目当てのものを引き当てられなかったら高い授業料だったと諦めようと心に誓いつつ、それでも課金までしたのだから目当てを引ける可能性も有るはずと期待もしてしまうのではないだろうか。
そんなユーザーの気持ちを刺激するかのようにビギナーズラックが働くと、一度だけ!といった誓いも瞬く間に揺らぎますね。
ガチャで引き当てたレアキャラ・レアアイテムのおかげで、無課金で楽しんでいた時よりずっと楽にプレイを押し進められる快感を知ってしまうと課金は良くない!という認識から課金は有利にゲームを勧められる有意義なもの!という認識にすり替わってしまうケースも珍しくありません。
○○円までと決めた中で簡単?に目当てのキャラなりアイテムなりを引き当てると、次に開催されるガチャイベントでもつい財布の紐が緩んでしまうかもしれませんが、至極当然な事ですが何回も「奇跡」は起きません。
それでも前は無事に引き当てたのだから今回だって!といった心理が働いてしまうのも無理は有りませんが、そこで、しっかり引き返せるか突き進んでしまうかで道は分かれますね。
中には諦めがつかず家族に内緒で貯金を切り崩したり、手を出してはいけない所に手を出してしまい、いわゆる「闇金」に手を出してしまうケースもあるようです。
そんな事には絶対にならない!という自信があってもなくても、課金の際は充分に色んなリスクを想定しながら確実な解決策もしっかり用意しながら適度に楽しみましょう。
オンラインゲームの課金問題の裏には依存症が?
楽しく安全に快適にオンラインゲームをする事に何ら問題も有りません。
けれど高額課金などのトラブルに発展してしまうのは、そうならないように、しっかりコントロールできない状況になるほどゲームにのめり込んでしまうのは問題です。
中には多額をつぎ込んでしまい支払いに困り、いわゆる「闇金」で借金してしまう人も居るようです。
闇金による過剰な取り立てや過払い等そんな借金問題を抱えてしまっている人はまずは、その借金問題を解決させましょう。
一人で抱え込む必要は有りません。
ただ、ここで借金トラブルの解決が円滑に出来ても根本的に「依存症」を治療する努力を怠ってしまえば時を変え場所を変え、形を変え、様々な問題が起きる可能性が有ります。
依存症と真剣に向き合ってみませんか?
真剣に向き合う為の足がかりは下記を参照して頂けたら幸いです。
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インターネット依存症とは?あまり取り上げられないその症状と予防策を解説
今回は少し違う視点からインターネットに関係する「問題」を取り上げていきたいと思います。 突然ですが依存症には色々あります ...
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オンラインゲームは何故、高額課金問題が起こるのか
暇つぶしに、話のネタに、オンラインゲームに興じるキッカケは皆さん異なる事と思いますが、オンラインゲームを始めたばかりの時はきっと多くの方が「無課金で楽しもう」と心に誓うのではないでしょうか。
にも関わらず多くのオンラインゲームユーザーが課金してしまう原因はどこにあるのでしょう。
ソーシャルゲームは無料で始める事が出来ますので基本、誰でも気軽に始める事が出来ます。
ただ、ストーリー?ステージを進めていくためには強くならないとクリアしていく事が出来ない設定が施されています。
そして、その「強くなる手段」が課金になる事が大半です。
もっと気軽に長く継続して愉しみたいのに、これではゲームを諦めざるを得ない!或いは結局課金するしかない!と憤りを覚えるかもしれませんが、生々しい話をしますが、運営している側から言わせれば、そうしないと事業が成り立ちません。
こういったゲームを運営しているのは民間の企業なわけですが、当然、開発費、運営費、サーバー代、そして人件費も掛かり慈善事業で完全0円では、こういった部分が賄えません。
こういった部分はユーザーの課金で賄われています。
なのでユーザーがいくら過酷な課金制度にクレームを入れたところで大幅に、そのスタイルが変わる事は、おそらくありません。
基本、こういったスタイルを変えられない事を前提に、後を絶たない高額課金問題の解決策についても探っていきましょう。
オンラインゲームに於ける高額課金問題の解決策は如何に
突然ですが、以前、某人気ゲームのガチャイベントに於いて「炎上」が発生した事を機に、システムの仕様が変更された事をご存じでしょうか。
オンラインゲーム・ガチャイベントに興じた経験がある方なら、或いはご存じかもしれませんが。
10万、15万と課金してもガチャで目当てのキャラを引く事が出来ない事態だったが署名活動等を行われ消費者庁に提出された事などを受けガチャに投じた課金金額が9万を超えた場合(利用回数300回を超えた場合)ユーザーが好きなキャラ、又はアイテムを獲得できるように変更されたという事案が有りました。
ただ、現状として、やはり先述させていただきましたが「運営」を成立させる為にユーザーの課金が必須となります。
ユーザーは過度に課金するのではなく計画的に適度にブレーキを掛けながら、無理のない範囲でストーリーを進めて愉しむのが理想ですね。
とはいえ、のめり込んでしまうと、それもなかなか難しいですね。
子どもに於ける高額課金に関しては、解決策が有りますので詳しく解説していきたいと思います。
実は「未成年者契約の取消し」という事が出来るのですが、これには満たしていないとならない条件が有ります。
これは民法になり、問題を起こしてしまった本人、若しくは、その保護者が申請可能です。
条件は下記の通りです。
- 契約時、年齢が二十歳未満である事
- 主には親(法的代理人)が同意していない
- 契約した当事者が婚姻してない
また上記の条件を満たしているにもかかわらず適用とならないケースも有りますので、併せて解説していきます。
例えば良識の範囲内で保護者から持たされたお金をコンビニ等で利用した場合「小遣いの範囲内」と判断された場合は適用外になります。
そして未成年者が自身を「成人」と偽り契約を勧めた場合、それは故意に相手を騙した場合に該当しますので、後から本当は未成年ですと申告しても返金されない場合もあります。
こういったトラブルについては国民生活センターで相談が可能となっていますが、一番良いのは、やはり自身で責任を取り切れない事をしないという事ですね。
そして未成年者に対しても、しっかりそのあたりの指導をする事が重要になります。